選択のすゝめ(弱小メーカー海外駐在員)です。終身雇用はやっぱり無理でした、なんてニュースが最近一気に流れる様になりました。転職サイド、しかも中小企業の中で生きている人間としては、羨ましい制度だな、くらいにしか感じていませんでしたが、むしろこれは大きなチャンスなのかもしれないと感じるようになりました。
中小から大企業へ転職しやすくなる?
終身雇用。これは、大企業特有の制度。定年まで勤め上げることを前提としたシステムであり、つまりは採用する人間を最後まで面倒見ることの出来る体力を既に構築していた企業が採り入れることの出来るシステム。一度大企業に入ってしまえば、もうあとはなんとなくでも生きていける!むしろ楽!若い時の杵柄、あるいは最初から全く仕事しなくてもいわゆる窓際で定年まで生きていけるというシステム。そのため会社名だけで信用が成り立つ。個人の稼ぐ力や返済する能力は考慮しなくて良いものです。
終身雇用と年功序列は相思相愛の関係にあり、これに退職金システムが絡まるともう無敵状態。儒教とも相性が良いため、年功序列やトップダウンに向いている。良い時代に恵まれお金さえあれば、どんなシステムでも回るという典型例。会社名+年齢が全て。
古ければ古いほど、良いんです。
中小企業に勤めるあなたには、そもそもあまり縁の無いワードです。そもそも終身雇用出来るほどの体力もシステムも存在していません。最後まで中小で転職せずにいた人は、運も良かったのだと思います。大きな流れには、個人の能力で戦うには限りがあります。
終身雇用が終わる?どんな影響があるの?
上記で述べた大企業特有の福利厚生の維持が難しいです、というのを大企業の社長たちが公に認め始めてしまっています。学校を卒業して大企業に入ったぞ!やった!という時代が終わろうとしています。経団連会長の発言に続いて、まさかトヨタの社長も公に認めてしまうとは。もうこれで大企業=安泰の未来という1つの沈まぬクルーズへの乗船券が絶たれてしまったということです。今、既に船に乗っている人たちに対しても、今後定年という目的地までは約束できません、と公に発表し始めた恐ろしい状態。
大企業で温く生きている人たちにとっては、想定外とも言える最悪のシナリオです。
正直なところ、中小零細勤めの私にはあまりピンと来ません。私にはそもそも縁の無かった話だからです。むしろ、これはチャンスなのではと感じ始めています。
私たちはどうなるの?
大企業であれば、何か問題があれば社内異動もあり、グループ会社への転向もあります。川の流れのように、おだやかに生きるのもありでしょう。生きられれば、ですが。あなたが中小企業勤めであれば、私と同様にもともとあまり関係の無い話です。そもそも安泰、安定とは無縁であり、大企業特有のぬるいシステムに憧れすら抱いていたと思います。中小零細企業に勤める人間には受け皿と呼ぶべき行き先がありません。
中小企業で、もがいてきた我々にとってはこれはむしろチャンスなのです。
中小企業から大企業への転職の門戸が開かれる
新卒で就職に失敗すると、もう大企業への道はほぼ断たれてしまったといっても過言ではないのがこれまでの状況です。大企業で生え抜きの人間が、上流ならではの仕事ぶりで上流ならではの待遇を享受する。あなたにはもう縁の無かったと思われる上流工程の企業の待遇が、あなたも味わえるその日が来るかもしれません。意外とその日は早くやってくるのではないでしょうか。私のロジックはこうです。
- 大企業で、出世の見込みのない45歳以上の淘汰が始まり下からの引き上げが行われる。これは確実です。もう始まっている企業も多いですよね。
- 大企業で淘汰が始まり、下からの引き上げも行われたが、人材不足。これが起きると予測します。特に、マネジメント層。ハンコを押す以外の業務が出来る人の需要が高くなるはずです。中途採用が活発化するはずです。
これまで門戸が閉ざされていた中小出身者へも、大企業は入り口を開放せざるを得なくなるのではないでしょうか?あるいは、保守的なマネジメント層が減り、開放を試みる企業も出てくると私は踏んでいます。少なくとも、人材の流動性は今よりもぐっと高まるでしょう。
私は、その部分を狙おうと考えています。やはり、大企業の福利厚生は全般的においしいです。中小企業に勤める人間にとっては、もはや失うものの方が少ないため、得られるものばかりです。
就職活動の入り口でつまづいてしまった人たちにも、大企業へのチャンスが訪れます。中小と異なり、大企業では使えるインフラ・ソフトウェアがしっかりしています。それらを使いこなしながら、中小で培った問題解決能力を合わせて、より良い未来が見えてくるのではないでしょうか。看板ではなく、中身で勝負出来る日が近づいてきています。
私たちは何が出来る?何をするべき?
・現在の勤め先への交渉今稼ぎましょう。目先の利益をしっかりと取りに行きましょう。耐え難きを耐え、忍び難きを忍んでいても、収入は増えません。責任と自由は同時に発生します。労働の対価を先送りにさせず、自分自身の価値をしっかりと金銭化(マネタイズ)しましょう。
もし昇給につながらなくても、得るものがあります。それは、あなたの社内的価値が分かるということです。昇給すれば、認められているということですし、昇給しなければ評価はそれほど高くないということです。口ではなんとでも言えますが、お金が絡むと正直です。
望みは高く、けれど現実的に。
基準は常に高く持つこと。ゴールテープ手前で力を抜いてはいけません。ベストタイムを出すためには、ゴールテープの向こうまで全力を出さなければなりません。最初から80点を目指していたら、良くても80点しか取れないでしょう。最初から120点くらいを目指しておかないと、100点は常に圏外になってしまいます。望んだからといって全て叶うわけではありません。ですが、望まなければ叶いません。常に望みましょう。そしてその実現に何が必要か、何が出来るのか考えて行動に移しましょう。
転職活動は、売り込みと交渉です。交渉は気が引けるかもしれませんが、やらなければ人生損するだけです。上に登っている人は、皆交渉しています。俺は交渉しなくてもいいや、なんてスタンスでいると、リストラの対象にすらなり得るのが今後の世の中です。
特に、金銭的な交渉は入社前が一番効果的ですし、機会としても訪れやすいです。入社に向けた話の流れの中に、年収という項目があるため、わざわざ自分から交渉しに行かなくても良いです。釣った魚には餌はやらない、という言葉が存在する様に、既に入社した従業員へ餌をやらない経営者は多いです。自分自身を売り込むという意識を忘れてはいけません。売れなければ他を当たりましょう。ぼったくり販売のようなことをしても誰も買ってはくれません。現実的な価値を提供しましょう。自分の市場価値を知るには転職活動や転職エージェントとコンタクトを取るのが良いでしょう。
私は海外駐在員というサラリーマン界究極の奥義で労働収益を最大化しています。どうせ労働するなら、効率よく稼ぎたいんです。
収入源の分散をしよう 資産運用はマスト できれば副業も
サラリーマンの収入だけでは、豊かになることはできません。豊かになりたい!という目標があるとしたら、その目標に対する手段としては誤りです。会社法を見れば分かりますが、サラリーマンの正式名称は「使用人」です。収入源の1つとしては正しいのですが、絶対額が少ないのと、時間などの拘束が多すぎます。収入源を複数持つこと、不労所得の割合を増やすことが鍵です。やりがいを見出すよりも、昨日よりも1円でも多く稼ぐ気持ちの方が大事です。とにかく行動に移すうことが大事です。お金の話をどんどんしましょう。どうやったら1円稼げますか?言うは易し、行うは難しです。1円稼いだところから、全てが始まります。
なんでも良いです。転売でもよし。アドセンスでもよし。とにかく、自分自身で1円でも稼ぎましょう。私はアドセンスと株で少しずつ収入を増やしています。数百円でも構わないと思います。一食浮きます。継続は力なりです。とにかく現状より1円でも多く稼ぐというマインドが大事です。
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