まだ海外で消耗してるの?


こんにちは。海外駐在員の選択のすゝめです。

本日のテーマは、海外で働く全現地採用員、そして現在日本に居て海外脱出を企む全ての者に告ぐメッセージです。海外で消耗してる人って、多くないですか?

まだ海外で消耗してるの?

海外生活はサバイバルです。外国人は、住む権利を得るところがスタート地点です。

海外で消耗する現地採用からしてみれば、東京はある意味、天国のようなところです。東京には何でもあります。好きなお寿司をつまんで、すぐそばのお店で串揚げを食べて、〆はラーメンや蕎麦をつるっと。歩いてはしごができますし、海外物価・品質で考えれば信じられないくらいの低価格で高品質な日本食を堪能することができる素晴らしい街です。

海外の各都市、特に大都市では日本食へのアクセスがあります。但し高いです。ラーメンは一杯20ドル付近。もちろん日本の物よりも味は落ちます。”外国の料理”を味わうのは高くつく、というのは世界共通です。海外で暮らす日本人にとって、日本食はぜいたく品という位置づけになります。

日本に住んでいれば当たり前として受けられたサービス、そしておいしい野菜、果物、肉や海鮮はそこにはありません。偽物の日本食に高いお金を払うことになります。こういうのって、ジワジワと効いてくるんですよね。お財布にも、日本への憧れも。

海外で生活するのって、とても疲れることが多いです。そもそもアウェイです。それに輪をかけてトラブルに次ぐトラブル、からのトラブル、そして想定外のトラブルがあったり。かーらーの、トラブル。人間は、強いです。強くなります。

ですが、ふとした瞬間に思います。こんな試練を潜り抜けて強くなる必要はあったのだろうか?いつになったら日系企業から脱出できるのだろうか?就労ビザという足枷から、いつになったら逃れられるのだろうか。

日本の年功序列が羨ましくなってくる


歳をとれば取るほど、年功序列という言葉がボディーブローのように効いてきます。秀でたスキルに欠ける人間にとっては、年功序列のおいしさが分かり始めるのは、自分自身が歳をとってきてからです。自分も既得権者の一員になった途端、日系企業のおいしさが身に染みてきます。

一方、海外日系企業で現地採用の人間は、現地の自由さも、日本の年功序列の旨味のいずれも謳歌出来ません。年功序列という儒教的な考え方も、アジアの一部でしか通用しません。年故序列も、歳をとってみれば、日本に住んでいれば当たり前として受けられたサービスの1つでしょう。

もういっそのこと、日本に戻ってしまった方がよいのではないでしょうか。既に海外で生活を送っているあなたは、日本に戻ればそのバイタリティーや行動力、語学能力などが評価の対象になりえます。海外で、ただまともに生活を送れるということは、日本ではとてもすごいことと評価してもらえるのです。バイタリティーがある、行動力がある、語学力がある、現地に精通している、など。

超絶ハードモードで暮らしていた日々が、日本に戻ると超絶イージーモードに変わります。態度の悪い糞店員もいないし、人種差別されることもありません。


それどころか飲食店に行けばおしぼりを手渡してくれたり、特急対応だと思って喜んでいたのが、『大変申し訳ございません。大変お待たせいたしました。』だなんて。どれだけの早さを追求しているんだこのバイト店員は、と驚いてしまいます。素晴らしいサービスを提供しておきながら謝ってくるというのはドMの境地でしょう。

チップも不要。時給1,000円以下でこんな素晴らしいスタンスの人間が雇えるだなんて、と感動します。

海外で暮らす日本人であれば、日本の過剰サービスと、その突き抜けたドMっぷりには引いてしまうでしょう。

日本を脱出したその先にあるもの

日本を脱出する場合、日本の旧態依然とした島国気質から逃れたい!という場合が多いのではないでしょうか。逃げ、の性質があり、それまでと異なるものを求める、というパターンです。ですが、そんな人こそ痛切に感じることになります。日本の良さ、良いところが見えるようになってきます。

日本の表裏が見えるのであれば、海外に住めばその場所の表裏も理解できるようになります。海外で感じるデメリットは、日本でのメリットです。海外で感じるデメリットは沢山あるので、その分相対的に日本が良く見えてきます。ほら、もう日本に帰りたくなってきたでしょ?

人間は、無いものねだりですから。気を付けなければなりません。もしあなたが海外で消耗しているのなら、すぐに日本に帰り、日本での生活を楽しむか、或いは海外駐在員としてのキャリアを模索できるような会社に就職するべきです。大事なのは、勤務地だけでなく雇用形態が重要だからです。

雇用形態×勤務地別のQOLランキング


無いものねだり、な部分は置いておいて、QOLを上げるのに役立つ働き方を紹介します。働き方、というのは雇用形態×勤務地です。完全に独断と偏見です。絶対に異論は認めま、す。
  1. 海外駐在(先進国・地方):家・時間・手取りの全てが赴任前より向上します。家族持ちの全ての駐在員におすすめ。のびのびと暮らす、とはまさにこの状態。
  2. 海外駐在(先進国・大都市):家・時間・手取りの全てが赴任前より向上します。誰もが聞いたことのある海外都市への駐在は、自尊心も満たしてくれるでしょう。大都市ど真ん中に住むことも、郊外に住むことも可能なので競争率高し。憧れの海外生活を具現化した、という感じ。
  3. 日本(地方):家賃10万円で、家族で住むのに十分な広さのきれいな部屋を借りられる。100平米くらい。そのかわり、文化レベルはぐっと下がる。考え方・服装・外食レベルは、どれをとっても東京とは比べ物にならないほど地方感。その代わり、食材そのものは東京よりもどれも素晴らしく、しかも安い。というか周囲からその日の朝に収穫した新鮮な野菜や魚などのお裾分けあり。お米を頂けることも多くて嬉しい。男女差別が根強い。
  4. 日本(東京):家賃10万円では、駅から離れた築40年くらいの部屋しか借りられない。家族で住むにはかなり狭い。40平米くらい。日光?もちろんなし!騒音や悪臭なども覚悟して。朝穫れのお裾分けなんて勿論なし。奥さんの愛車はもれなくビッケ一択。暴走族のロケットカウルと3段シートを取り付けたような自転車。これが大量に、しかもきれいに整列して駐車されているのは圧巻。
  5. 海外駐在(発展途上国):おしなべてインフラが低レベル。トイレで紙を当たり前に流したい。日本のトイレは神様に思える。途上国といってもアフリカと東南アジアは全く状況が異なるので注意。東南アジアへの駐在は、駐在特権も味わえ、日本も近い。国によってはメイドもいる。お抱え運転手は確実。厳しい冬もなく楽しいことばかりで夢のよう。インドとかだと大変ですが、買い出し休暇とかで会社のお金でタイに行けたりする。買うのは食材だけではありません。アフリカは、どうなんでしょうね。。QOLはケースバイケースで振れ幅が大きい。
  6. 海外現地採用(先進国):厳しい。物価が高いが、給料は低い。日本語が通じるのを良いことに、日本人駐在員が日本語で色々と命令してくる場合がある。公私混同もあり。駐在員と異なり、会社のバックアップなしで生活の全てを自分でセットアップする必要がある。駐在員の待遇を聞いて卒倒する。ローカルになりきることも許されず、かといって駐在員待遇も受けられない残念な立ち位置。
  7. 海外現地採用(発展途上国):厳しい。物価は安いが、給料も低い。日本への往復の航空券や、日本への一時帰国中に遣うための十分な額を稼げない。現地化、ということを考えれば、将来的に現地のトップになれる道もほぼない。日本からの駐在員か、現地人のいずれかがトップになるから。同じくローカルになりきることも許されず、かといって駐在員待遇も受けられない残念な立ち位置。

雇用形態・勤務地別の稼げるランキング


QOLなんかどうだっていい!稼ぎたいんだ!とにかく稼ぎたいんだ!稼ぐのは正義!という場合はこちらのランキングが有用です。
  1. 海外駐在(発展途上国):手当ラッシュ。海外勤務手当。ハードシップ手当。手当だらけで現金が積みあがる。
  2. 海外駐在(先進国・大都市):手当大目。購買力保障がある場合。
  3. 海外駐在(先進国・地方):福利厚生が手厚い。
  4. 日本(東京):住宅手当無いとつらい。
  5. 海外現地採用(先進国):残念な立ち位置。
  6. 日本(地方):平均単価が低い。QOLは上がるが、手取りは東京より少ない。
  7. 海外現地採用(発展途上国):残念過ぎる立ち位置。

総合評価

じゃあQOLも高くて、稼げるのが良いよね、って当然の流れです。
一度まとめてみましょう。


QOL稼げる
1位海外駐在(先進国・地方)海外駐在(発展途上国)
2位海外駐在(先進国・大都市)海外駐在(先進国・大都市)
3位日本(地方)海外駐在(先進国・地方)
4位日本(東京)日本(東京)
5位海外駐在(発展途上国)海外現地採用(先進国)
6位海外現地採用(先進国)日本(地方)
7位海外現地採用(発展途上国)海外現地採用(発展途上国)

総合的に見ると、やはり先進国への海外駐在が強いです。逆に発展途上国の現地採用は不動のワースト1位です。絶対やめたほうがいいです。日本でされてた搾取が可愛く思えてきますよ。本当です。

海外に安易に脱出しようとすると、痛い目みますよ。考え直して、海外駐在を目指すのが吉です。

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